LF. 理論カリキュラム100 / 第7部 注意→信頼→販売
078
WHO→WHAT→HOW
「まずXを伸ばそう」「LINEを作ろう」。

事業の相談の多くが、届け方の話から始まる。

だが届け方は三つの問いの最後尾である。

先頭の問いを飛ばした事業は、どれだけ走っても届かない。

命題
誰に→何を→どう届けるか。この順序の逆走が、売れない商品の主因である。
前提講 011, 019
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WHOは属性ではなく、痛みと行動で定義する。

「30代の経営者」ではなく「毎月広告費50万円で成果が頭打ちの人」。

行動で定義された顧客は探せるが、属性で定義された顧客はどこにもいない。

定義の粒度が、以後の全工程の精度を決める。

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WHATは便益を2類型で定義する。

機能的ベネフィット(理性の利益)と感情的ベネフィット(心理の報酬)。

コンセプトはインサイト→ブリッジ→ベネフィット→信じる理由→独自性の5文で書く。

5文で書けない商品は、まだ売る段階にない。

3 / 5
HOWは最後。

タッチポイントの選定は、上流が決まって初めて意味を持つ。

誰の、どの痛みに、何を届けるかが決まれば、媒体はほとんど自動で絞られる。

逆に上流が空欄のままの媒体選びは、宛先のない手紙の投函方法を悩んでいるに等しい。

4 / 5
HOWから入る(まずXを伸ばす、まずLINEを作る)のは、届け方だけ決まっていて、届ける中身と相手が未定の状態である。

この逆走が売れない商品の最大の量産源であり、努力量とは無関係に失敗が確定している。

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顧客像は「(属性)で(状況)、(ニーズ)だが(不満)」という一文に凝縮できるまで理解を深める。

一文に書けないなら、WHOに戻る。

戻ることは後退ではなく、最短経路の再計算である。

事例
P&Gの消臭剤ファブリーズは、発売当初「嫌な臭いを消す」という訴求で伸び悩んだ。

調査チームが家庭を回ると、臭いの強い家に住む人ほど自分の家の臭いに慣れて自覚がない、という事実が見つかった。

つまり「臭いに困っている人」というWHOの定義が、現実には存在しない顧客を指していた。

そこで「掃除の仕上げにひと吹きする習慣」へ位置づけを変えたところ、売上は急伸した。

商品も流通もほぼ同じまま、WHOの理解だけが変わった。

事例続

最上流の一問が外れていると、下流の努力は全部空回りする。

よくある誤解
WHO→WHAT→HOWを「顧客に聞いてから全部決めろ」と読むのは誤りである。

顧客は自分の痛みは語れるが、解決策は言語化できない。

聞くのは痛みと行動であり、WHATの設計は事業者の仕事である。

まとめ
誰に、何を、どう届けるか。

この順で決め、詰まったら一段戻る。

順序を守ること自体が、最大の売れる技術である。

宿題
自分の顧客を「(属性)で(状況)、(ニーズ)だが(不満)」の一文で書く。

書けるまで商品の話を止める。

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