フォロワーは増えたが、投稿を1週間止めると売上も止まる。
3年の努力はどこに積み上がったのか。
答えは残酷で、大半は積み上がっていない。
流れて消えたのである。
今日の発信が明日流れて消えるならフロー、検索され参照され続けるならストック。
同じ1時間の労働でも、フローに使えば今日の売上になり、ストックに使えば来年も働く資産になる。
毎日の投稿ノルマとは、自分の稼働を毎日、集客装置の部品として差し出すことに他ならない。
認知の蓄積(検索され続けるコンテンツ)、データの蓄積(顧客理解の記録)、顧客関係の蓄積(リストと継続取引)、評判の蓄積(実績と紹介)。
労力はこの4勘定のどれかに入って初めて、資産になる。
「この労力は、1年後にも価値を生んでいるか」。
生んでいないなら、それは投資ではなく営業経費である。
経費が悪いのではないが、経費だけの事業は永久に自転車をこぎ続けることになる。
投稿量を増やすことではなく、信頼の層をストックへ移すこと。
フローは入口として使い、蓄積は自分の土地に置く(第7部で詳述)。
一人は毎日Xに時事ネタを投稿し、3年でフォロワー2万人を得たが、投稿を止めた月は問い合わせもほぼ止まった。
もう一人は月2本のペースで「個人事業主の経費判断」のような検索需要のある解説記事を自社サイトに書きため、3年で70本の記事が毎月検索から見込み客を連れてくるようになった。
前者の3年は2万という数字に、後者の3年は自動で働く70本の資産になった。
どちらが正しいかではなく、同じ労力の置き場所が、3年後の自由をこれほど分ける。
フローには即効性と、市場の反応を測る調査機能があり、特に初期には不可欠だ。
誤りは、フローだけで何年も戦い続けることである。
フローで得た反応をストックに焼き直す循環ができたとき、発信は消耗から投資に変わる。
判定は「この労力は1年後も価値を生むか」の一問である。
ストック側が2割未満なら、来週から1割をストック側へ移す。
