LF. 理論カリキュラム100 / 第5部 落ちても墜ちない
059
事業の系統図と消去テスト
漠然と不安だから、なんとなく貯金し、なんとなく保険に入る。

整備士が機体を「なんとなく」点検しないのは、系統図があるからである。

あなたの事業に、系統図はあるだろうか。

命題
系統図を描かない備えは、「なんとなくの不安」への「なんとなくの備え」である。
前提講 054
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事業と人生の主要系統は7つに分けられる。

収入(エンジン)、資産(燃料タンク)、健康(動力源)、信用(資源を引き込む圧力)、関係(情報と機会の経路)、時間(固定供給の資源)、精神(操縦系統)。

まず7つの枠を紙に置く。

2 / 5
次に系統間の依存を矢印で描く。

最大顧客・単一プラットフォーム・自分自身といった単一ノードへの集中が、感覚ではなく図形として見える。

図がなければ、どこが多重でどこが一本か、議論の土台がない。

3 / 5
図ができたら消去テストを行う。

各ノードに「これが明日消えたら何が連鎖して止まるか。

残りで高度を維持できるか」を問う。

維持できないノードが単一障害点である。

4 / 5
見落とされる単一障害点は二つ。

自分自身の稼働(健康と精神の矢印はほぼ全ノードに刺さっており、自分の停止は全系統の同時故障である)と、プラットフォーム(凍結や規約変更は、運営側にとって通常業務である)。

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描いた図が単線だらけでも、それは人格の欠陥ではなく「設計という工程が無かった」という事実の記録にすぎない。

図に描けた瞬間から、それは直せる対象になる。

事例
架空の例だが、収入源を3本持つ個人事業者が系統図を描いたとする。

コンサル、講座、アフィリエイト。

3本の矢印を遡ると、全てが「自分が毎週稼働する」と「一つのSNSアカウントで集客する」の2ノードに合流していた。

見かけは3系統、実質は2ノードの直列である。

消去テストで「アカウントが明日凍結されたら」を問うと、3本全部が同時に細ることが図の上で確定する。

事例続

描く前は「分散している」と感じていた。

図は、感覚が数えない依存を数える。

よくある誤解
「図を描くのは大げさ」は誤読である。

7つの枠と矢印だけなら30分で描ける。

図は備えを増やす道具ではなく、どこに備えれば効くかを絞る道具である。

まとめ
備えの前に系統図、系統図の後に消去テスト。

単一障害点は探すものではなく、図の上に浮かび上がるものである。

宿題
7系統の枠と依存の矢印を実際に描き、消去テストを最低3ノードに適用する。

「自分自身の2週間停止」は必ず含める。

次講
図に描いた予備は本物か
LF.
第5部 落ちても墜ちない
059 事業の系統図と消去テスト
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